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レズリー・マッケンジーHC
8月にイングランドで開幕する『女子ラグビーワールドカップ2025』に出場する『サクラフィフティーン』こと、15人制女子日本代表。
4月にアウェイで、アメリカ代表に39-33で史上初めて勝利し、5月には福岡で行われた『女子アジアラグビーエミレーツチャンピオンシップ2025』で、カザフスダン代表に90-0、ホンコン・チャイナ代表に63-5で勝利した。
国内最終戦となる、7月のスペイン代表との2試合を控え、6月9日から28日かけて長野県・菅平高原で、40人ほどで強化合宿を行なっている。
そんな中、6月19日(木)にレズリー・マッケンジーHC(ヘッドコーチ)と、前回のワールドカップに出場した中心選手のHO(フッカー)谷口琴美(横河武蔵野アルテミ・スターズ)、LO(ロック)佐藤優奈(東京山九フェニックス)の2選手が会見に応じた。
冒頭、マッケンジーHCは、冒頭で「(今回の菅平合宿は)ワールドカップの代表チームの核となる選手たちが揃っていると思う。4月のアメリカツアーでの経験と、5月にはアジア勢相手の試合で、一部の選手たちの出場時間を確保し、6月に再びチームとしてまとまることができ、とても楽しい日々を過ごしている」。
「ペースの変化や環境の変化も良い刺激になっている。全員がトレーニングに励んでおり、コンディションも良好」と笑顔を見せた。
菅平合宿の位置づけを指揮官は「(6月は)試合がないため、ゲームのパフォーマンス要素を試し、それらを改善するために必要な基礎的なことを強化する絶好のチャンス」と説明した。
サクラフィフティーンは、主力選手で臨んだアメリカ代表に勝利し、アメリカ遠征に参加できなかった選手や、代表経験の浅い選手で臨んだアジア勢にも連勝して調子を上げている。
マッケンジーHCは「(ワールドカップのような)最高レベルの舞台では、チーム内でのプレッシャーが必要。また、多くの選手にプレーの機会を与えること、意味のあるプレータイムを与えることができた。(アジア勢との対戦では)新しい選手を招集できたことは、ポジティブな要素」と振り返った。
その上で、指揮官は「選手たちが2つのウィンドウ(アメリカ遠征とアジア勢との対戦)の中で得たものを、このキャンプに良いエナジーを注いでくれている。多くの選手たちが自信を持って、自分たちを表現し、個人としてのプレーを存分に発揮している。これは私にとって大きなプラス」と自信をのぞかせた。
HO谷口琴美(横河武蔵野アルテミ・スターズ)
前回大会にも出場したHO谷口は、「この3週間は本番の3週間を想定して練習をやっている。この合宿が強度を上げて追い込める最後の大事な機会なので、基礎からさらに発展した戦術まで、みんなで進めている。セットプレーの精度も上がっている。アメリカ代表戦に勝ったことも自信に繋がった」と手応えを口にした。
ワールドカップメンバーに選ばれれば、2度目の大会となるLO佐藤も「すごくタフな合宿だが、ワールドカップでいい結果を残すために、日々みんなで切磋琢磨しながら頑張っている」。
「ワールドカップのスタンダードで練習しなければ勝てないと、みんな思ってやっている。自分との戦いというか、どこまで一番良いパフォーマンスを発揮できるか、前回の練習よりさらに良くなれるかと、みんなで思いながらトレーニングしている」と話した。
LO佐藤優奈(東京山九フェニックス)
6月の菅平合宿を経て、サクラフィフティーンは7月19日(土)に福岡県『ミクニワールドスタジアム北九州』で、26日(土)に東京都・秩父宮ラグビー場で、ワールドカップで、同じプールに入ったスペイン代表と2試合を戦う。
マッケンジーHCは「コーチに(元オーストラリア代表の)ベリック・バーンズを招聘し、アタックを磨くことに集中してもらった。私はディフェンスが得意分野で、最近多くの時間を費やしている」。
「合宿ではゲームにおいて、根本的な要素となるものを確立するためにやっている。単にディフェンスを強化するだけでなく、様々な分野に少し余裕とスペースを与え、その成果が秩父宮ラグビー場と、ミクニワールドスタジアム北九州でのパフォーマンスに反映されることを願っている」と先を見据えた。
7月27日(日)、スペイン代表との2試合目の直後、ワールドカップのスコッド32名が発表される。スペイン代表との2試合は、選手たちにとっては最後のアピールの機会となる。
「ワールドカップに向けた試合経験を積むだけでなく、最終メンバーに選ばれるに値することを示すために、プレーしたいと考えている選手たちがいる。32人しか選べないため、大きなモチベーションになる。チーム内での個人のプレーがどれだけ調和しているかを示す絶好の機会」と指揮官。
ワールドカップスコッド32名で渡欧し、8月9日にイタリア代表と最後のテストマッチを現地で行い、その後イングランド入り。初のベスト8を目標に掲げるワールドカップへ臨む。
◆ワールドカップ 女子日本代表プール戦日程
・8月24日(日)12:00(日本時間20:00)
日本代表 vs. アイルランド代表(ノーサンプトン)
・8月31日(日)14:00(日本時間22:00)
日本代表 vs. ニュージーランド代表(エクセター)
・9月7日(日)12:00(日本時間20:00)
日本代表 vs. スペイン代表(ヨーク)
◆女子15人制強化合宿メンバー
・阿部 恵(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)
・安藤菜緒(BRAVE LOUVE)
・今釘小町(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)
・大塚朱紗(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)
・香川メレ優愛ハヴィリ(ナナイロ プリズム福岡)
・加藤幸子(横河武蔵野アルテミ・スターズ)
・川村雅未(横河武蔵野アルテミ・スターズ)
・北野和子(MIE PEARLS)
・公家明日香(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)
・向來桜子(日本体育大学ラグビー部女子)
・小鍛治歩(東京山九フェニックス)
・小林花奈子(横河武蔵野アルテミ・スターズ)
・小牧日菜多(東京山九フェニックス)
・齊藤聖奈(MIE PEARLS)
・櫻井綾乃(横河武蔵野アルテミ・スターズ)
・左高裕佳(横河武蔵野アルテミ・スターズ)
・佐藤優奈(東京山九フェニックス)
・妹尾安南(東京山九フェニックス)
・谷口琴美(横河武蔵野アルテミ・スターズ)
・津久井萌(横河武蔵野アルテミ・スターズ)
・永井彩乃(YOKOHAMA TKM)
・長田いろは(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)
・永田虹歩(MIE PEARLS)
・中村沙弥(MIE PEARLS)
・西亜利沙(東京山九フェニックス/立教大学ラグビー部)※6月16日離脱
・西村蒼空(MIE PEARLS)
・畑田桜子(日本体育大学ラグビー部女子)
・藤 殊華(YOKOHAMA TKM)
・古田真菜(東京山九フェニックス)
・細川恭子(MIE PEARLS)
・町田美陽(日本経済大学女子ラグビー部)
・松田凜日(東京山九フェニックス)
・松村美咲(東京山九フェニックス)
・水谷咲良(東京山九フェニックス)
・峰 愛美(日本体育大学ラグビー部女子)
・安尾琴乃(BRAVE LOUVE)
・山本 実(YOKOHAMA TKM)
・吉田菜美(YOKOHAMA TKM)
・吉村乙華(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)
・吉本芽以(ナナイロ プリズム福岡)
・ンドカ ジェニファ(北海道バーバリアンズ ディアナ)
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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